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データセンターの冷却

新設データセンター向けのシステム統合試験

クライアント: アジアに拠点を持つコロケーション事業者

位置: Teir1都市、インドネシア

セクター: データセンター

課題

大型データホールのコミッショニング手順および国際規格に準拠した電気、熱負荷試験

最大のTier 1 都市の1つ、インドネシア、ジャカルタに新設される予定のデータセンター では、電力と冷却インフラを検証するコミッショニングプロセスの一環として、レベル5のシステム統合試験 (IST)を行う必要がありました。

この試験には電気回路試験、不平衡負荷時の性能試験、バスダクト上の加熱部分のサーモ温度検査、冷却システムと温度作動式火災制御システムの熱負荷試験が含まれます。

長い間、大規模なデータホールが建設されているヨーロッパや北米では、システム統合試験は通常100~500 kwの負荷試験装置を接続して電気負荷と熱負荷をシミュレーションすることによって行われます。 これらは、電力配電ユニット(PDU)またはオーバーヘッドタップオフユニットに接続されます。

アジアのコロケーションプロバイダーがより大規模なデータホールに移行し始めたのは最近のことで、業界では通常、サーバー負荷をシミュレーションするために3kwの小規模ヒーターやファンを利用しています。 1450 kw のデータホール (およびハイパースケール施設の場合) では、数百または数千の装置を手動で配置する必要があるため、データセンター内では作業が輻輳し、複雑且つ非効率的なプロセスになる可能性があります。 またヒーターのアナログ特性により、負荷パラメータの正確な制御、記録、およびデータ結果の報告は困難となります。

あるお客様は、ジャカルタプロジェクトの国際業務の国内への持ち込みを計画しており、負荷試験の要件に適したソリューションを求めてAggrekoとコンタクトを取りました。

プロジェクト白書

新Tier IIIデータセンターの容量 1,450KW
コミッショニング期間 21 日間
負荷試験 1,500KW
デジタル熱負荷試験装置 12 X 200KW
サーバーラック 350バツ

ソリューション

デジタル制御・同期を実現する最先端の総合試験ソリューション

プロジェクト毎に、それぞれお客様の要望に沿ったデザイン設計が求められます。 当社のエンジニアリングスペシャリストは、現場の基盤設定と課題を把握しそれに応じたソリューションを提供するために、設計プロセス全体を通じて顧客のコロケーションオペレーションチームと密接に協力しました。

最終的に合意された方法は、1600~2000ampの負荷試験を実施するために、最大定格200kwの12台の負荷試験装置をデータホールのオーバーヘッドダクト2本に接続するという内容でした。 Aggrekoは、これらのポータブル負荷試験装置を主要なクラウドおよびコロケーション事業者向けのさまざまな試験業務にグローバルに展開しており、システム統合試験の部分的な実績としてお客様へ信頼を提供してきました。

負荷試験装置は、制御ケーブルを介して並列に接続される「スマート」ユニットです。 これによりパソコンを介してキーイングしたり、ステップアップ/ダウンしたりすることで、増分負荷を正確に管理することが容易になります。  

電圧、周波数、キロワットなどの負荷試験データは、デジタル制御システムにリアルタイムで反映され、プロセスの可視性と保証を提供します。 デジタル基盤のスケーリングはまた、広大なデータホール内でのサーバーラックの配置に伴う負荷試験装置の物理的な移動、配置などの手間のかかるプロセスを取り除くことが可能です。これにより大幅な時間の節約、試験時間の削減につながります。 試験はオペレーティングソフトウェアを通じて記録されるため、レポートの生成、文書化も可能で、顧客および認証機関に対して施設の強靭さを証明することができます。

影響

Uptime Institute社の認定を取得しデータセンターのコミッショニングを実施

データホールにおけるシステム統合試験は、あらゆるデータセンターにとって必要不可欠であり、極めて重要です。 Aggrekoの負荷試験ソリューションは、国際規格に準拠したコミッショニングを実施するための機器と技術サポートを提供し、最大IT負荷処理に対するデータホールの強靭さの保証をお客様へお届けしました。

コロケーション事業者は、当社のデジタル化された負荷試験ソリューションを通じて、施設の強靭性を調査する企業顧客に詳細な試験データとレポートを提供できます。 これにより、グローバルデータセンター認定機関Uptime InstituteからのTier III認可の取得にも繋がりました。