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環境規制に適合した排水冷却ソリューションの提供

クライアント: 製油会社

位置: 日本

セクター: 石油化学と石油精製

チャレンジ

排水温度の上昇による環境規制への違反の恐れ

近年の日本では夏に気温が38℃を超えることは珍しくありません。日本の川崎市に位置する製油所では、毎年夏期になると排水の入口温度が上昇するという問題に悩まされていました。通常、原油の脱塩装置から出る排水は排水処理施設に送られる前に凡そ30℃まで下げられますが、夏季には冷却水の温度が上昇し、結果として排水の温度が50℃近くまで上がる状況となっていました。

排水処理施設が許容できる温度は20℃から40℃となっており、50℃では施設に有害な影響を及ぼします。また被害を受けるのはこれにとどまらず、工場の稼働停止に伴う多額の経済的損失や、環境保護団体からの監視対象となり、製油所の信用性を失いかねない事態に。

プロプロジェクト白書

冷却塔 1 GT20
の冷却能力 2MW
排水の流量 120M3/h

ソリューション

排水温度を低下させ維持するターンキーソリューションを迅速に設計し、展開。

そこで製油所のプロセスエンジニアは、過去にAggrekoの現地チームと製油所向けのプロセス強化・リスク管理のための一連のソリューションについて話し合った経緯から、Aggrekoに解決方法を求めてアプローチをすることにしました。

私たちアグレコ・プロセスサービスはオーダーメイド式の効率的で排水温度を40℃以下(流量120㎥/h)に保てる冷却システムを取り入れ、コンパクトで持ち運びが容易な冷却塔として、プレート式熱交換器と組み合わせて設計し、お客様へ提案しました。

Aggrekoのポータブル型冷却塔GT20は今回の課題のソリューションとして適していました。慎重な議論を重ね、現地視察、モデリングを経ても、産業用チラーと比べてエネルギー効率が優れていたためです。さらに、産業用チラーは設置にあたり必要面積が176.4㎡であるのに対し、冷却塔GT20はわずか14.7㎡と極めて少なく、特に今回のような使用できる敷地面積が限られている状況では非常に有効でした。素早い対応が必要とされていたため、Aggrekoは契約の締結から4日間でソリューションを展開、実施しました。

運用段階では、熱交換器の圧力低下や排水温度等の監視を支援し、異常ゼロを徹底しました。この自動化されたソリューションはまた、補給水、排水の管理の徹底も実現しました。

結果

夏期における一貫した排水温度の維持により、環境規制における違反リスクを無くし、製油所としての信用性を維持

カスタマイズされた排水冷却ソリューソンにより、夏期における2か月間、排水処理施設における入口温度を40℃以下に維持することに成功しました。

このソリューションにより、製油所は環境規制に違反すること無く、地域社会の一企業としての評判を保つことができました。またAggrekoはお客様からの信頼を得ることができ、翌年の夏期に向けた同じ冷却ソリューソンの契約が締結されました。